2015年8月31日月曜日

これでバッチリ楽しめる!「死者の日」のオアハカ

こんにちは。8月も今日でおしまいです。明日から9月ですね。

昨日くらいから、街ではメキシコ国旗やメキシコ国旗グッズを売る屋台が出現しています。9月16日はメキシコの独立記念日なのです。独立記念日前には確か去年もこんな屋台がどこからともなく現れていたなぁ、というのを思い出しました。売られているのは太鼓やピンバッチ、旗、人形など様々です。9月15日には、「グリート(独立の叫び)」という独立を記念したイベントが行われれるのです。それにしてもこれらの屋台は、イベントが近づくと現れて、イベントの終了とともに忽然と姿を消すので、本当に不思議です。

独立記念日も大きなお祭りですが、それが過ぎると街は「死者の日」に向かって準備が進んでいくと予想されます。「死者の日」は、スペイン語で"Día de muertos"と呼ばれています。死者の日、と聞くとなんとなく「怖い感じなのかな」という気がしますが、メキシコでは10月31日から11月2日にかけて死者の魂が戻ってくると言われているのでそれをお祝いするのです。日本の「お盆」のような感じです。

「死者の日」とは

メキシコに古来から伝わる死者を弔う儀式や風習と、スペイン侵略以降広まったカトリックの習慣が混じり合い、独特なお祭りとなって現在にも伝わっているものです。歌ったり踊ったりした陽気なガイコツが飾られたりするのでそれに関心が行きがちですが、ご先祖様の魂を祭壇を準備して迎えたり、お墓をきれいにしたりという根底にある考えや風習は、遠く離れた日本のそれと同じだということに気がつき、両者を比較しながら見るとさらに興味深くなるお祭りだと思います。それぞれの飾りなどもきちんと意味があるそうです。

この「死者の日」は2003年にユネスコの無形文化遺産にも登録されているそうです。


オアハカの「死者の日」

死者の日の伝統はメキシコ全土にありますが、特に盛大にお祝いされる場所の一つが、オアハカだと言われています。というのも、お墓をきれいに飾りつけて、ろうそくを灯しながら一晩中お墓で魂を迎える、といったような独自の伝統を残している村などもあるからです。暗闇の中にポウっと浮かぶオレンジの光と、それに灯される人々の様子は幻想的でフォトジェニックです。「死者の日」の象徴のようなその写真を見たことがある人は多いのではないでしょうか。

お墓訪問以外にも「死者の日」期間中のオアハカは見所がたくさんです。



①メルカード(市場)

(出典:Oaxaca Nundua

メルカードはいつも活気にあふれているのでいつ訪れても面白いのですが、死者の日が近づいてきたころには普段売っていないものがたくさん売っているのでさらに興味深いです。

祭壇を飾る習慣がありますが、祭壇には様々なものが飾られます。モーレネグロだったり、チョコレートだったり、ガイコツの砂糖菓子だったり、パペルピカドであったり、それぞれのお飾りには意味があります。死者の日が近づくと、それらのグッズが市場に並びます。

②パンデムエルト

(出典:Oaxaca Nundua

オアハカはチョコレートが有名なのですが、オアハカの人たちはあたたかいチョコレートにパンデジェマ(卵黄のパン)を浸して食べるのを好みます。このパンデジェマはオアハカの名物で、市場に行くと大小いろいろな大きさのものが売られています。パンデジェマしか売っていないパン屋さんもあったり、パンデジェマばかり入った大袋を持って歩いている風景を見かけます。卵の甘い風味のするパンにあたたかいシナモンの風味がするチョコレートが絡んでとてもおいしいので、オアハカに来た際にはぜひとも試してみて欲しいのですが、死者の日の期間中には市場のパン売り場の様子が少し違います。

大量にパンが売っているのは変わらないのですが、顔のついたパンが大量に売られているのです。メキシコの他の場所で「パンデムエルト」というと、丸いパンの上に十字のクロスが形作られていて、砂糖がたくさんまぶしてあるというパンのことを指すのですが、オアハカではそのタイプはあまり見かけなくて、人形付き(しかも顔だけ!)のパンデムエルトが主流でした。(去年しか見たことがないのでなんとも言えませんが、今年もおそらくはそうでしょう。)

③タペテ

(出典:Hotel Victoria Oaxaca

タペテは敷物のことですが死者の日には砂の敷物、つまり砂絵がいたるところに現れます。去年はホホコトランに行った時に大きな作品がたくさん並んでいたのを見ました。オアハカ市内でも大きな砂絵を見られるところが数箇所あるようです。


④コンパルサ






仮装行列のことです。伝統的な死者の日とはまた少し違う雰囲気で、ハロウィンの仮装のような感じです。おどろおどろしい仮装からかわいらしい着ぐるみの仮装、それはコスプレでは……?というような仮装まで幅広く、思い思い好きいな格好をした人たちが集まります。

エトラという村があるのですが、11月1日には大きなコンパルサが開催されることで知られています。仮装+爆竹、花火、ブラスバンドの演奏ではちゃめちゃなお祭り騒ぎで、また違った「死者の日」の一面を見られます。


⑤お墓めぐり



何と言ってもお墓めぐり。オアハカに来るならぜひお墓めぐりを。

センパスチル(マリーゴールドの花)や、キャンドルなどで飾り付けられたお墓は息をのむ美しさです。少しひんやりする10月、11月の夜、乾いた空気の暗闇に浮かび上がるオレンジの光はとても幻想的で、それと同時に一晩をお墓で過ごす家族の様子を眺めていると、厳粛な気持ちになります。


★★★お知らせ★★★
Instituto Cultural Oaxacaでは、お墓をめぐるツアーや、エトラのコンパルサを見に行くツアーを今年(2015年)も開催します。

値段や出発時刻など詳細についてはもう少し日が近づいてからになりますが、死者の日の期間中にオアハカにお越しの方はぜひぜひツアーにご参加ください。お問い合わせはお気軽にどうぞ。

死者の日コースのお申し込みも、まだ間に合います!


Instituto Cultural Oaxaca
日本人スタッフ あみ


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