2020年10月30日金曜日

死者の日の花 cempasúchil

 

こんにちは。メキシコのオアハカにあるスペイン語学校 Instituto Cultural Oaxaca の坂本です。

早いもので今年も10月に入り、死者の日の季節が近づいて来ました。

オアハカ中心地では死者の日のパン、Pan de muertoなど死者の日にまつわるアイテムも見かけるようになりました。

メキシコで死者の日の花といえばマリーゴールドですが、毎年たくさんの花が祭壇やお墓にお供えされています。

オアハカ市内を車で少し出れば、大きな畑が広がっていますが、その中にはマリーゴールドの畑もあります。

今回はそんなマリーゴールドの畑へ行って来ました。



私が訪れたのは10月中旬頃で、これから満開になる!というところでした。

毎年10月になると大忙しのようですが、2年前に訪れた花畑では今年は栽培していませんでした。今年はパンデミックの影響もあり、栽培をしない、または縮小している農家さんもいるようです。

行ってきた花畑はすぐ隣に花屋さんがあるところで、そこにもプランターに入ったマリーゴールドが敷地いっぱいに売られていました。

トラックいっぱいに花を買っていく人もおり、その光景は圧巻です。これから市場に運ばれていくのでしょうか。



さて、マリーゴールドはcempasúchilと呼ばれており、今やメキシコの死者の日のアイコン的な花になっています。

いくつか種類がありますが、オアハカでよく見かけるのは鮮やかなオレンジ色か黄色で、花が5cm以上はあるセンジュギクという種類です。

大きな花をよく見ると、花びらの広がり方が菊に似ている気がします。

ところで、どうしてこの花を死者の日に供えるようになったのでしょうか?


昔からメキシコの先住民族はこのcempasúchil(センジュギク)を薬草と信じて使ってきました。

その習慣が転じて、今では祭壇やお墓を飾るための花となったそうです。

Cempasúchil は、メキシコのナワトル語で "20の花びら"を意味し、1つの花に20枚の花びらが付いていると言われています。メキシコでは今も一般的に使われている先住民言語の言葉があり、cempasúchilもその一つです。


もともと祭壇に飾る花は、あの世から死者を迎えるための通り道に敷くカーペットや、休息するためのベッドを表しています。

祭壇にたくさん花を置き、その装飾や香りで死者たちを歓迎していることを見せているのだそうです。


お供えの花の意味は日本の仏壇やお墓で見かける花と似ている所もありますが、メキシコでは花を壁や祭壇に敷き詰めたり、散らすこともあるようで、飾り方はけっこう違います。


死者の日にメキシコに旅行する際は、ぜひ祭壇やcempasúchil にも注目してみて下さいね!





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