2015年4月20日月曜日

メキシコのスイカ割り?!くす玉?!「ピニャータ」

こんにちは。

すっかり、暑すぎるオアハカ……。建物の中はまだ風が抜けるので涼しいのですが、外があんなに暑いとは……。昼ご飯を調達しようと外に出てみて初めて気が付きました。目当ての屋台に行くと、「いやぁ、暑いねぇ」「暑すぎるわよーー」というフレーズが決まり文句のように交わされます。日本と違い、湿気は低いのですが不快な暑さではないのですが、油断するとすぐに脱水症状にでもなってしまいそうな灼熱の暑さです。

ビニールシートで日よけがしてあるものの、そばですぐに炭火で調理しているのですから暑いなんてものではないでしょう……。でもはやり、暑くても温かい食事をとるのはいいものです。そして、オールチャータがいつもよりもおいしく感じます。

さて、先日の金曜日はアメリカから来ていたグループの学生の最終日でした。最後なので、ピニャータを割るミニフィエスタが行われました。

「ピニャータ」は言葉の響きがなんとなくかわいいので好きな単語のひとつなのです。Wikipediaによると、

メキシコや中南米の国の子供のお祭り(誕生日など)に使われる、中にお菓子やおもちゃなどを詰めた紙製のくす玉人形

とあります。ピニャータという語源は、イタリア語なんだそうで「土鍋」を意味するのだそうです。ピニャータといえば、カラフルな人形や星の形のイメージなので 「土鍋」と聞くと、え?なんで??と思ってしまいますが、もともとは「主人が使用人に日頃の感謝を込めて土鍋に果物などを詰めてプレゼントしていた習慣が元になった」そうなのです。

その語源の通り、確かにクリスマスの時にピニャータを作っていた時は中に土でできた壺を使っていました。もともとはあれは土鍋で「はい、どうぞ」とプレゼントされていたのに、どこでどうなって今はそれを綺麗に飾り付けて、最終的に棒で叩き割ることになったのか、面白いものですね。

そう、ピニャータは日本のスイカ割りとくす玉を足して二で割ったような遊び方をするのですが、目隠しをして中に入っているお菓子やおもちゃを棒で叩き割って獲得します。スイカも割るとかなり迫力がありますが、可愛らしい人形が叩かれてボロボロになっていく様子や、最後にザーーーっとお菓子が上から降ってくる様子も、スイカ割りとはまた違う迫力で面白いです。

それでは、ピニャータの様子をダイジェストで……。

メルカード(市場)で売られているピニャータはまだ中に何も入っていません。なので、まずは背中に切れ込みを入れて、そこからお菓子を投入します。日本でピニャータを作ったことがあったのですが、風船を使って丸い形を作ったので、本場メキシコのピニャータもそうなのかと思いきや、人型のピニャータの中にはしっかりと壺が入っていました。このお尻の丸みは壺によるものです。

クリスマスの時は、伝統的なピニャータだから伝統的に壺を使うのかと思いきや、壺を使うのがデフォルトのようです。どうりで、持った感じが妙にずっしりするなぁと思っていました。確かに、紙だけでピニャータを作ると形を作るのが難しい上に、強度を上げると今度は割れにくくなってしまい、お菓子が綺麗に出てきません。だから、壺を中に入れるのが一番理にかなっているのかもしれません。

目隠しをして、年齢の数だけぐるぐると回されて平衡感覚がなくなったところで(これは、スイカ割りと同じですね。)スタート。通常は、ピニャータの歌があるのですが、今回は無しでした。

スイカ割りと違うところは、上から紐で吊るされていてその紐を操作する人がいるのです。だから、人形は上下に動いて狙いが定めづらくなります。スイカ割りだと、「右、右‼︎‼︎」とか「もっと左‼︎」とみんながヒントを出しますが、ピニャータの場合「もっと上だーー‼︎」とか、「下だーーー‼︎」となるので面白いです。


思いっきり叩いた結果、上半身と下半身にわかれてしまうという事件が。それでも笑っているこのピニャータに、なんだか哀愁を感じずにはいられません。


下半身はこんな感じで残りました。気を取り直して、再開。


こんな感じで、紐を引っ張る人次第で、人形が上下に動きます。



しかし、中学生はすごい。野球の素振りのごとく思いっきりスウィング&ジャストミート‼︎


お姫様。子どものフィエスタに欠かせないというだけあって、ディズニーシリーズはやはりよく見かけます。これは、シンデレラと思われます。



「ここにあるからね」と人形の位置を確認してからスタート。(どうせめっちゃ動くので、あんまり確認させられる意味もないような気もするのですが……。)



壺が割れると中からお菓子が落ちてきます。大学生ともなると、自分の好きなお菓子を選んで取っています。



次の犠牲者は、美女と野獣のベル。


今回は、壺だけが綺麗に割れたのでベルの損傷は少なかったです。

壺が割れると危ない気がするのですが、破片が激しく飛び散ったりしないので意外と安全でした。陶器だと破片が飛んできたりすると危ないですが、土の壺なのでその心配はありませんでした。

お姫さまの足を拾いました。なっかなか頑丈な作りです。 クラフトペーパーより少し薄い紙と新聞でがっちりと形が作られ、最後は色付きの薄紙で適当に覆われています。こんなに手間をかけて作られてあるのに、最後は破壊されて終わりなのですね。

ピニャータ、みじかなもので作れたりもするので、これから行楽の季節ぜひぜひピニャータを作ってピクニックなどに出かけてみてはいかがでしょうか。ピニャータの作り方の参考はこちら→http://www.pinatanet.com/pinata/hacer.html

スライドショーはこちらから(日本人の方が作られていますが、めちゃくちゃ仕事がていねいでびっくりです。)→http://www.pinatanet.com/foto/pinata/index.htm

メキシコの市場で見るピニャータ屋さんの風景はなかなか圧巻でおすすめです。そして、「君は、もしかしてスポンジボブだよな?」とおもわず確認を取ってしまいそうなくらいうっすら似ているゆるキャラが満載です。キャラクターが多い、やたらと擬人化する、という点ではメキシコと日本はもしかすると似ているかもしれません。


(出典:Alianza.mx)

ピニャータのことが少しでも伝わったでしょうか。日本でもぜひパーティにピニャータを取り入れてみてくださいね。かいつまんで遊び方などを解説するとなんとも残酷なゲームに聞こえてしまいますが、みんなの笑顔があふれる楽しいゲームですよ。

それでは、良い一週間をお過ごしください。

日本人スタッフ あみ

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