2014年11月5日水曜日

祭壇づくり(死者の日)

こんにちは。死者の日が過ぎたオアハカです。


死者の日には、本当にたくさんの人で街が賑わっていました。街に溢れるガイコツも普段の5倍増しくらいでした。メキシコを訪れる人たちもガイコツを期待しているし、それを待ち受けるメキシコの人たちもいつもより多めにガイコツを仕入れて待ち構えているのです。

それはともかく、死者の日で特に目につくようになるのが「祭壇」です。家の中や外に故人たちを祀る祭壇がこの死者の日に合わせて特別に設置されます。センパスーチル(マリーゴールド)の花で飾り付けられているものが多いのですが、オレンジや黄色が本当に色鮮やかで目を見張ります。歩いていてこの華やかな祭壇を見つけるとついつい足を止めてみてしまいます。

祭壇には、故人の写真、パンデムエルト(死者のパン)、果物(リンゴやオレンジなど)、ピーナツなどさまざまな者が飾られます。その祭壇をICOの中にも毎年設置しているようで、それを手伝いました。これがなかなか大変な作業でした。

まずは、センパスーチルの花をひたすら飾ります。ものすごい量です。でも、これを隙間なく敷きつめていくと本当にきれいなので、遠くから眺めては、「うん、うん、いい感じ」と途方に暮れそうな作業の労をねぎらいます。

センパスーチルを飾り終えると、今度は段を組みます。写真で見た限りではきれいな段になっているので、てっきりひな祭りのひな壇のように、骨組みがあるのかと思っていました。ふたを開けると、頃合いのいい机などを並べて、上から黒い布をかぶせるというからくりでした。さらに本などで高さを調整します。

ここまでは、指示された通りに文字通り「ひたすら」すればいいのですが、ここから写真を飾ったりするので、やはり、身内じゃない者はできない作業だなと感じます。ここに飾った方がきれいだな、とか、これは誰々だ、とか、写真を眺めながらその人に想いを馳せる、その作業こそが祭壇づくりの意義のようにも感じました。

最後に、パンを飾ったり、ピーナツをおいたり、センパスーチルの花びらを撒いたりして完成です。ろうそくを灯して、コパルというお香を焚いたり塩を撒いてお清めをしたりしていました。(↑の写真が完成した今年度の祭壇)

日本では、仏壇が既に家の中にあるのでそれをきれいにしたりしますが、メキシコでは死者の日のためにゼロから設置するというのがとても興味深かったです。外に設置、というのもなかなかインパクトがありました。でも、日本もメキシコも、ご先祖さまを盛大に迎えたいという気持ちを表すためにさまざまな準備をするのだなぁというのを強く感じた祭壇づくりでした。

余談ですが、この祭壇の解体は結構直ぐに行なわれるので驚きました。


飾ってあったカラベリータをもらいました。「あなたが死ぬときは痛みなく安らかに死ねますように」(つまり、人生を全うできますように、ということだと思います。)という願いをこめてプレゼント(?)するのだそうです。

色々おもしろい体験ができる、死者の日でした。

Instituto Cultural Oaxaca
日本人スタッフ あみ

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