2014年11月11日火曜日

コンパルサ(死者の日)

こんにちは。すっかり、雨季は明けているようです。この間、友人と話していて、

「次の雨はいつ降るかなぁ〜」

と聞くと、

「3月か4月」

と言われました。雨季のときはあんなにも毎日降っていたのに、乾季になると本当に全く降らなくなるんだなぁと感心してしまいます。でも、いくらなんでも次の雨が3月ってことはないだろう……と思ってしまいますが。まだ4ヶ月も5ヶ月も先なのですから。

さて、死者の日が終わって1週間が経ちますが、まだあります、死者の日ネタ。最後は「コンパルサ」について書きたいと思います。

コンパルサとは、仮装行列のことです。死者の日コースの最終日にICOでもコンパルサが開催されました。ワークショップで作ったマスクをかぶったり、さらに自分で衣装を用意したりと、みんな思い思いの格好をして学校を出発です。


▲バンドが到着。ホーンやら太鼓やら、本当ににぎやか。

学校を出発して、音楽に合わせて街を練り歩きます。ただ単に行列で歩くのではなく、「仮面をかぶって」「仮装して」というところにこのコンパルサのはちゃめちゃな楽しさがあると感じます。
顔を覆って隠すことはさまざまな意味合いがある。他人からはわからないということのみならず、装着するマスクがかたどっている精霊動物(実在架空を問わず)等そのものに人格が変化する(神格が宿る)とも信じられ、古くから宗教的儀式・儀礼またはそれにおける舞踏、あるいは演劇などにおいて用いられてきた。(「仮面」ウィキペディアより抜粋)
それに加えて、メスカルも振る舞われて、ますますご陽気です。コンパルサがあると、道はそちらが優先です。車はコンパルサの行列が通り過ぎるまでじっと待っていなくてはなりません。でも誰も嫌な顔をせず、「わ〜!!お祭りがやってきたーー!!」という感じです。いやぁ、メキシコ、寛容ですね。たのしい。



学校に帰ってきてからも音楽は続きます。音楽に合わせてゆかいに踊って、パンやらホットチョコレートやらが振る舞われてお祭りは続きます。

このように、死者の日が近づくと、街のいろいろなところでコンパルサが開催されていました。オアハカの郊外にエトラという街があるのですが、そこはコンパルサが有名なのだそうです。

というわけで足を運んできました。思い思いに仮面を……、というか、もはやコスプレ大会です。モンスターズインクのマイクがいたり、NARUTOのキャラクターがいたり、モンスターはいるし、くまちゃんの着ぐるみはいるし、もう、なんでもあり……。


でも一様に、みんなクレイジーに騒ぎまくっていました。コンパルサは一つの行列のことかと思っていたら、幾つものグループが街を練り歩くのだそうです。だから、コンパルサ同士が街の中でかち合うこともあり、かち合ったら楽団がコラボして一緒に音楽を演奏してさらに大きなコンパルサになるようです。

大きな輪が道の真ん中にできて、人々は踊り、その側ではロケット花火はおっちゃんが素手で打ち上げて当たりに火の粉をまき散らしているし、なんなんだこの状況は……!!でも音楽がなればみんな踊るし、楽しいのには間違いない!!

コンパルサは、夜通しいろんなところに移動しては演奏を続けるそうだ。エトラの他の地域に移動して「バンド対決」を見に行きました。バンド対決では、2つのグループが音楽を鳴らし合います。そして、どちらかが疲れ果てて演奏できなくなるまで続けるのです。時間にして約30分。その言葉の通りノンストップでホーンがかき鳴らされ、太鼓がどんどんと叩かれ、観衆は踊り狂います。


▲一瞬、何のためのコンパルサか忘れそうになりますが、死者の日のお祝いの一環です。

このコンパルサは、本当に力強いものを感じました。仮面の力もあるのか、もの凄い迫力で魂がぶつかり合う感じがしました。やはりお祭りというのは、どこの国も魂を揺さぶるパワーを持っているなぁとつくづく思います。そして、このはちゃめちゃな感じは、写真とかだけでは伝わらないからぜひとも現地で体験してもらいたいと思いました。

初めてのオアハカの死者の日週間は、毎日が驚きに満ちていました。

それでは、良い一週間をお過ごし下さいね。


Instituto Cultural Oaxaca
日本人スタッフ あみ

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