2015年6月8日月曜日

美食の街オアハカの、雨の時期のごちそう?!

こんにちは。今日の午前中は久しぶりに晴れ間がさしました。太陽があると一気に暑くなるオアハカ。曇りになるとその逆で涼しくなります。湿度がないってすばらしい……‼︎

それはそうと、土曜日の早朝、ものすごい雨が降っていました。朝から雨が降っていることは珍しいのですが、布団の中で「ああーー、傘をさしていかないとあかんのかーー」とがっくり。しかし、一気に降った雨は、さっと引いて、出かける頃にはすっかり上がっていました。

いつものように道を歩いていると、公園でたくさんの人が中腰で何かを探しているのが見えます。何をしているんだ等と思って注意深く見てみると、みんな片手には袋を持って、眼光鋭く地面を見つめています。そしておもむろにぱっと何かを拾って、袋に入れています。

一瞬、何をしているんだろう? ?とわけがわからなかったのですが、雨季の始まりだということと、朝の大雨のことを思い出して線がつながりました。

チカタナに違いない……‼︎

チカタナとは、大きなありのことです。2〜3センチくらいある大きな大きなありで、日本で見かけるありの規格をはるかに超えているので、初め見たときはギョッとしました。雨季の初めになると出てくるのですが、彼らはそれを一生懸命集めているのです。

(出典:Oaxacanuestro

オアハカには、チャプリン(複数形、チャプリネス)を食べる文化があります。(チャプリンとは、イナゴのことです。)市場などに行っても、チャプリネスがてんこ盛りになった籠を持ったおばちゃん達がうろうろと歩いています。日本でもイナゴを食べる習慣の地域がありますが、私はその地域の出身ではないので、いくら美味しいと太鼓判を押されても、やはりチャプリネスは抵抗があって食べることができません。香ばしくて美味しいのだそうですが……。

勘のいい方は気づいたかもしれませんが、そうです、この「チカタナ」も食用なのです。しかもある一定の決まった時期にしか採れない超がつくほどの貴重な食材。雨上がりで土の中から出てきたチカタナを人々は必死で集めていたのです。

(出典:Google

チカタナは、コマルと呼ばれる丸い平皿の上で煎られます。その後、モルカヘテという石臼で潰されて、ニンニク・塩・チリなどと一緒に混ぜ合わせてサルサが作られるそうなのですが、そのサルサが絶品なのだそうです。なんと、16世紀くらいから食されているという、とても伝統的な食材なのだそうです。

私はこのチカタナのサルサは食べたことがないのですが、コマルで煎っただけの状態のものを食べたことがあります。香ばしくて、決してまずくはないのですが、頭の中で「ありを食べている」という考えがぐるぐる回りながら食べたので、また食べたいという気持ちにはなりませんでした。

日本でも、各季節で旬の食材がありますがオアハカではチカタナがまさに旬の食材なのですね。

「チカタナが出てきたから雨季だなぁ」

という感じでみんな季節を感じているのでしょうか。いずれにしても、季節を感じたがるのは日本人の性質なのかもしれません。

それでは、良い一週間をお過ごしください。

日本人スタッフ あみ


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