2014年8月22日金曜日

メキシコの郵便事情と、オアハカの「切手博物館」


こんにちは。今日も曇りがちで、若干肌寒いオアハカです。

日本を離れると、「あぁ、日本ってなんて便利なんだーーー!!」と感じることが少なからず出てきますが、手紙を書くのが好きな私が真っ先に思い浮かべるのは、郵便システムのことです。北海道からでも沖縄でも、大体普通郵便は2日か3日もあれば届きます。年賀状や暑中見舞いなど、年間を通じて定期的に便りを送るという文化もあるので、日常的に手紙を送ったり送られたりするのが普通です。手紙を送ろうと思えば、コンビニで切手をかって、場所によればコンビニにポストもあって即時に送ることだってできます。

しかし、所変われば事情も変わるというもので、メキシコには「手紙を送り合う」という文化があまりないように感じます。ポストも街中ではほとんど見かけることがありません。この間歩いていて↑のようなポストを見つけました。ある時突然現れたので、「これは、本物だろうか……」と少し怪しんでしまった自分がいました。……それだけ郵便システムに懐疑的になっているのです。それもそのはず、日本からの手紙が届かないのです。かれこれ、4ヶ月か5ヶ月くらいになりますが、いっこうに届く気配がありません。

EMSなど追跡のできる郵便は日本からでも1週間から10日くらいで届くのですが、普通郵便はおもしろいように届いてくれません。メキシコから日本へ向けた郵便は2週間か3週間程で届いてくれるのですが……。郵便局に問い合わせをしてみても、

「普通郵便は追跡のしようがないから、どこにあるのか私たちにも分からないのですよ」

と言われる始末なので、ただひたすらに我慢強く待つしかないのでしょう。(いつか届くことを信じて……。)

郵便システムはこんな状況だし、何せ今やインターネットの時代です。電話やメールで用件を伝える人が圧倒的に多く、以前知り合いになった人に手紙を送ると「人生で初めて手紙をもらった!!」と驚かれました。彼女は23歳だったので、それまで一度も郵便で手紙をもらったことがないということに私は逆に驚いてしまいました。(メキシコでは郵送で送るというよりは、カードなどは直接手渡すということの方が多いそうです。)



そんな非常に残念な郵便事情を抱えたメキシコなのですが、オアハカには「切手博物館」があります。「ええ、なんで?!」と思ってしまうのですが、館内にはたくさんの切手が展示されてあります。世界の切手もあるし、メキシコの切手もあります。

そして、メキシコの切手のデザインなのですが、これがまたかっこいいのです。手紙を送り合う文化があまりないのに質と量ともにこの充実ぶりに「なんで?!」の疑問は深まるばかりなのですが、かなりの見応えです。

展示スペースもいいのですが、個人的には併設のミュージアムショップもオススメです。切手博物館らしく古い切手なども売られているのですが、手紙を書くためのグッズや文房具も売られています。メキシコのものだけでなく、世界の文房具が売られていてとても楽しいミュージアムショップです。「なんかこれ、日本で売ってそうやなぁ」と思って手に取ってみたら、本当に日本の文具で、はるばる日本からやってきたのかーー、と妙に感動したりもします。

しかも!!最近知ったのですが、この切手博物館では切手も購入でき、切手博物館内の味のある古いポストからも手紙を投函できるのです!!今まで、ソカロ近くの郵便局まで閉店時間を気にしながら足を運んでいたのですが、切手博物館でも投函できると分かってかなり得した気分です。(というのも、郵便局よりも博物館の方がはるかに学校から近いのです……。)

オアハカにいらした際は、ぜひ「切手博物館」に足を運んでみてはいかがでしょうか。入場も無料なので、オススメです。

余談ですが、メキシコの切手のデザインがかっこいいのは展示されてある過去のものだけではありません。現在もばりばりでクオリティの高い記念切手が発行されています。


↑これは、2013年度の死者の日の記念切手だそうです。郵便局に行ったときに「日本まで」と言ったら「あ、ちょうど15ペソ(日本までの価格)のおもしろいデザインのがあるよ!」と出してもらったのがこれだったのです。デザインは、ホセ・グアダルーペ・ポサダというメキシコの画家/イラストレーターの銅版画が用いられています。そして、驚きなのはそのサイズ。手のひらが隠れる程の巨大サイズなのです。日本も近年さまざまな記念切手が発行されていますが、このサイズのは見たことがないので、やはり、メキシコおもしろいことするなぁ〜と感心してしまいました。

こんなすてきな切手が発行されるような国なのに、郵便事情がお世辞にも良いと言えないのはとても残念ですが、これからも楽しい切手がたくさん発行されることを密かに楽しみにしたいと思います。

【FYI】
オアハカ切手博物館ウェブサイト……http://www.mufi.org.mx/es/home1.php

それでは、良い週末をお過ごし下さい。

ICO日本人スタッフ
あみ

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