2017年1月25日水曜日

【ワークショップ】ソパアステカ

こんにちは。最近は、寒暖差が激しいオアハカで風邪をひいている人も多いです。

風邪をひいていいこともありました。新しい単語を教えてもらったのです。

もともと、「moco」(鼻水)という単語を知っていたのですが、それを連呼していると「ちょっと上品さに欠けるからあんまり使わない方がいいじゃない?!」と言われてしまいました。

その代わり、「catarro」(鼻水、鼻風邪)という単語を教えてもらいました。

他言語の、言葉の持つニュアンスを汲み取るのは難しいですね。日本語で聞いた時には、カタロ(しかも、RROなのでRの強い音)よりもモコの方がかわいい感じがするのになぁ。

そういえば、以前友達にゴリオン(gorrión)という単語を教えてもらいました。めっちゃいかつい響きですが意味は「すずめ」なんだそうです。それ以来すずめを見かけると、あのかわいらしいすずめは、スペイン語ではゴリオンなのか……、としみじみと思ってしまいます。

単語力をあげたいのですが、こんな変な単語ばかりが増えているような気が……。

さて、今週のICOのワークショップでは「料理教室」が開催されています。

メキシコのスープ事情


メキシコではスープがよく食されています。町の食堂やレストランでは、「comida corrida」(コミダコリーダ)や「menu del día」(メニューでルディア)という本日の定食が楽しめるのですが、その内容は「スープ・メイン・小さなデザート」というのが主流です。1日のうちで一番しっかりと時間をかけて食べるのが昼食のメキシコですので、しっかりとスープから始めるということなのでしょう。

というわけで、外食をしたりホームステイをしているとスープを食べる機会が意外と多いのです。味噌汁をいつも飲む日本人にしてみたら、このスープの文化というのはありがたいですね。

コンソメスープの中にご飯が入ったものや、短いパスタが入ったもの、あるいはレンズ豆のスープなど、種類も豊富です。

数かる種類の中で「ソパアステカ」というスープがあります。メキシコでは伝統的なスープで、それぞれの家庭でオリジナルレシピがあると言われる家庭料理の一つです。トルティージャをあげたものや、鶏肉、チーズ、アボカド、チリなどが入ったトマトベースのスープです。

ソパアステカ

何が入っているかを羅列しただけで既にお腹が空いてきそうですが、昨日の料理のワークショップでは、このソパアステカがメニューでした。


メキシコ料理は、シンプルかと思いきやいろいろな食材が使われていることが多いです。かの有名なモーレネグロも、一から作ろうと思ったら1日以上かかるという手間のかかりようです。

ソパアステカも、下準備が色々とあります。これは、鶏肉を割いている様子。


トルティージャは短冊状に切ってから、油であげます。


左から、アボカド、チーズ、チリ。それぞれ小さく切ってボールに用意します。


まずは、パティ先生が盛り付けの見本を。ソパアステカは、まずはボールの中に具材を入れるのだそうです。鶏肉、トルティージャ、アボカド、チーズ、チリの順に入れていきます。

この料理に使われるチリは辛くないものですが、スープの味の決め手になる重要な食材なのだそうです。


続いて、生徒のみなさんも順番に盛り付けていきます。おいしい料理が目前に迫り、笑みがこぼれますね。


スープは最後に上からかけます。味の最終チェックをパティ先生が行なっているところです。

メキシコでは、料理をする際に土鍋がよく使われます。右側の、内側が緑に塗られたものは、オアハカ郊外にあるアッツォンパ村というところで作られているBarro Verde(緑の陶器)です。

スープは、なみなみにかけるのではなく、ボールに入れた具材が浸るくらいかけるのがいいのだそうです。


いよいよ試食です。日本だと、みんなが揃うのを待つところですが、準備できた人から各々既に食べていました。

このスープは大好評で、「家に帰ってからも作ろう!」、「今まで食べたスープの中で一番おいしい!」という声が聞かれました。


アップにしたのはこんな感じです。おいしそうーー!食欲をそそられますね。

料理がおいしい国はやっぱりいいですね。おいしい食べ物にありつけると言うその事実だけでもう、すでに訪れたり住んだりする価値があると言うものです。

レストランで食べ歩く料理ももちろんおいしいですが、家庭の味はやはりどの国のものもほっこりとするものが多いですね。思わず、「何杯でもいけるーー!!」と叫んでしまいそうな、そんな優しい味の料理が多いです。

ICOでは、メインプログラム、あるいはプライベートレッスンを受講していただくと、このようなオアハカやメキシコの伝統料理(主に家庭料理)を学べるワークショップに参加することができます。あるいは、ホームステイアレンジも行なっているので、メキシコ人家庭で過ごしながら家ご飯をメキシコ人家族と楽しむのも唯一無二のすばらしいメキシコの思い出になることでしょう。

ただの旅行や旅だけにしたくない、スペイン語に加えて文化も体験して学びたい!と言う方におすすめのプログラムです。お問い合わせは、お気軽にどうぞ。

それでは、良い一週間をお過ごしくださいね。


日本人スタッフ あみ

2017年1月18日水曜日

オアハカを旅する人に。【宿情報】

こんにちは。

クリスマス時期は街に観光客があふれていたオアハカです。12月から年明けまではいろんなところでフェリア(見本市)が開催されていたので街はにぎやかでした。街の中でも、日本人らしき人をちらほらと見かけました。ロスカの日で一応ホリデイシーズンには区切りがついたので、再び街は落ち着きを取り戻しつつあるように見えます。ソカロにあった巨大クリスマスツリーも解体されてしまいました。

宿情報「たなばた」


旅人の方に吉報です!!昨年2016年の末に、オアハカに日本人のご夫妻が経営する宿ができました。今日はその宿情報を載せてみたいと思います。

その名も「たなばた」。

アレブリヘのコリブリ。アレブリヘは、オアハカの民芸品。コリブリは、スペイン語でハチドリ。

日本人がオーナーというだけあり、かゆいところに手が届く細やかな配慮がいたるところに感じられる宿泊施設です。その設備一覧はこちら。

夕食: シェア飯・無料WiFi・ホットシャワー・キッチン完備・電源付個人ロッカー・洗濯手洗い可・フリーパソコン・ドライヤー・バスタオル

個人的に、ドライヤーの貸し出しがあるのはありがたい設備だなぁ、と感じました。ホテルやポサダなどでは意外と見かけないサービスな気がします。シェア飯というのも面白いですね。シェア飯には日本食が登場することもあるそうで、旅に疲れた時には、優しい日本の味が胃を癒してくれそうです。

充実のキッチン用具

オアハカを旅する人、メキシコの後に中南米に下る人、あるいはメキシコから世界一周を始める人など、様々な人が集まる場所になると思います。旅の途中には現地の情報などをできる場所というのは本当にありがたいものです。

部屋は、男女別のドミトリーに加えて、個室(1名・あるいは2名で利用可能)もあるので幅広くたくさんの方が利用しやすそうな環境が整っています。

コンセントーーーー!!!

コモンスペースにある大きな長テーブルはオーナーの手作りだそうで、コンセントがついているのがありがたいですね。最近の旅ではもはやスマホは必需品ですが、充電する場所というのは意外と見つけにくかったりするので、宿に泊まりながら自分の目の届くところで充電できるというのは画期的です。以前利用したゲストハウスで、洗面所で充電器に繋がれて放置されていたiPhoneを見つけたことがあります。海外なので、これはいつ盗まれてもおかしくない状況じゃないか……と他人のiPhoneながらひやひやしました。

閑静な住宅街の一角にあります。

オアハカのセントロ地区に位置しているので、観光などにも抜群のロケーションです。ICOからもほど近いところにあります。旅の途中で、のんびりとしたオアハカでしばらく腰を据えてスペイン語を勉強するのもありですし、旅に必要なサバイバルスペイン語のプライベートクラスを数日取るのもおすすめです。中南米のスペイン語圏を旅する際には、スペイン語が少しわかる・できるのとそうでないのでは旅の質がかなり変わってくると思います。(なぜなら、日本語はもちろん、英語も通じない場合も多々あるのです……。)中南米は先住民の文化も色濃く残っていて、歴史的・文化的にとても豊かな地域や国なので、現地の方とコミュニケーションが取れるとより深く濃い旅の経験になるはずなので、簡単なスペイン語だけでも知っていると理想的です。

旅の情報蒐集のためのミニライブラリーもあります。広々とした空間です。

今までは、旅の途中の人はオアハカはちらりと駆け足で抜けていく人が多かったと思いますが、ホスピタリティあふれるお家のような「たなばた」にステイしながら観光と学習を両立させながら滞在するというのも、新しいオアハカの滞在の形になると思います。

日本からのお問い合わせはメールで、メキシコ国内にすでにいるという方は電話も完備しているので、一度お問い合わせしてみてください。

(オアハカ日本人宿)
Margarita Maza de Juarez 203 Centro Oaxaca
Tel: (951) 518-7017


それでは、良い一週間をお過ごしくださいね。


日本人スタッフ あみ

2017年1月10日火曜日

ロスカの日

こんにちは。今週は気温が下がっていて寒いオアハカです。太陽の下に行ったらポカポカあたたかいのですが、建物の中にいて風でも吹こうものなら寒いのです。

先日、1月6日はロスカの日でした。東方の三賢人がやってきて、子どもたちはプレゼントをもらえるらしいのです。これは、新約聖書に登場する東の方からやって来た占星術の学者たちが誕生したイエスを見て拝み、乳香、没薬、黄金を贈り物として捧げたことに由来しています。日本ではイエス生誕のクリスマスはお祝いされますが、クリスマス関連のお祝いは25日までのものとして扱われています。そもそもが商業的な祝われ方なので、宗教的な要素は含んでいないし、その後に大切なお正月が控えているので一気にお正月モードになります。しかし、メキシコやカトリックの国ではこの三賢人が来るまでがお祝いです。(だから、お正月を過ぎてもクリスマスツリーなどもが飾られていて、若干変な感じがするのです。)

メキシコでは「ロスカデレジェス」というパンでお祝いされるのが一般的です。大きなリース状になったパンを職場や家族で切り分けて食べるのですが、中に何体か赤ちゃんの人形(スペイン語では、キリストのことはJesúsヘススと言います。)が埋め込まれてあるのです。

それを見つけた人は「今年一年ラッキー」の証であり、その幸せをみんなに分けるために2月2日の「Día de la Candelaria」という日にタマーレスを買うという習慣があります。宗教的には、その日はキリスト生誕から40日目に当たり、聖母マリアの浄化をお祝いするのだそうです。

ICOでもロスカのパンでお祝いされました。大きなパンはメロンパンみたいになったゾーンと普通のパンの上にアッテ(写真で見える緑や赤いもの)というフルーツが乗ってあるゾーンがあります。

これを、自分が食べたい好きな量を切って食べます。

パン屋さんによって味が違うのですが、メロンパンゾーンがオレンジ味になったところもあり、美味!

今年一人目のヘスス人形!

慎重に切り分けて、周りも見守ります。

出ました!ヘスス!

またまた出ました。ヘスス。

中には2個もみつけた生徒さんも!

左側のパンにヘススの足が見えますか?こんな感じでパンの中から出てくるのです。ちょっと怖いかも。

そもそも、パンに埋め込まれているという発想がすごいですよね。

でも、見つけるとみんな嬉しそう。

パンを切っているとがっとナイフにあたって発見です。

先生たちもみつけました。

国が変われば文化も変わりますが、日本には全くない習慣なので面白いですね。スペインに留学していた人に聞いたら、スペインにもロスカはあるのだそうですが、クリームをつけて食べるのだそう。それもおいしそうですね。

1月6日はとにかく町中ロスカだらけだったので、どこに行っても

「あ、ロスカ食べる?」

とすすめられました。おかげで色々なロスカを味わうことができました。

日本では、お正月の料理の後は七草粥でお腹を労ったりしますがメキシコは最後にパン。なかなか重いです。

みなさんのお正月はどうだったでしょうか?それでは、良い一週間をお過ごしくださいね。


日本人スタッフ あみ


2017年1月4日水曜日

2017年

あけましておめでとうございます。

2017年がいよいよ始まりました。三が日も過ぎて、日本でも社会人の方は仕事が始まったころだと思います。メキシコではお正月よりもクリスマスの方が断然大きくお祝いされるのでお正月の雰囲気のかけらも感じないのですが、相変わらず晴天に恵まれ穏やかな2017年の始まりです。

クリスマスホリデーの流れで、オアハカの街は観光客などでとてもにぎわっています。この季節に合わせて、歩行者天国でもあるアルカラ通りでは民芸品市も開催されていて、オアハカ州のいろいろなところからの民芸品のブースが並んでいます。普段はあまり見かけないようなものもあるので、本当に見がいのある市です。こちらは今週の金曜日(2017年1月6日)までだそうなので、オアハカにいる方、あるいは来る予定のある方はお見逃しなく。

おおみそか

メキシコの大晦日は友人や家族と集まって過ごすことが多いようです。私も友人に招かれてメキシコ人家族の大晦日に参加して来ました。

到着するとものすごい数の椅子と机が置いてあったので面食らっていると、来るのは全員「親戚・家族」だというのでさらに驚き。その数、30以上はあったんではないかと思います。メキシコ人は家族が大きいとは知っていましたがそれでも驚きました。しかも、来ない人もいるので、全員が集まればそれはもうものすごい数になるのでしょう。

夜も更けて来て、オアハカ名物トラユーダがふるまわれました。年越しそばならぬ年越しトラユーダ。ちなみにトラユーダは、オアハカ名物なのでメキシコ国内でもオアハカ以外ではほとんど見かけないと思います。オアハカにこられた際はぜひ食べて見てください。

屋台でもレストランでも食べることができますが、作る場所によって全然スタイルが違ったりするので、いろいろなところで食べ比べをしてみるのがおすすめです。

出典:nvinoticias.com/
やはりホリデーシーズンは食事が豪華です。美味しいものを食べて1年を締めくくることができることの幸せを噛み締めつつ、新しい年を待ちます。

こうして家族で集まるのだからカウントダウンなどをするのかと思いきや、別にそんな感じでもなく、新年を待ちきれないという人たちがフライングで花火を打ち上げている音が響き始めます。

いよいよ12時になると、周辺から花火がドカンドカンと打ちあがっていました。友人のおいっこが、「老人の人形」を作って年が開けるのを今か今かと待っていました。

その老人の人形がこちら。


こわい。

親戚の小さな子達が泣いてしまうのでずっと帽子を被されていたのですが、納得です。シャツとズボンの中に神やら何やらを詰め込んで、最後に爆竹をセットして出来上がり。それに火をつけるやいなや、老人は燃え、爆竹が鳴り響きます。

燃える老人人形

この老人の人形には1年の厄を燃やして払い、新しい年を迎えるという意味があるそうなのですが、子供からしてみたら「ものを燃やすのは楽しい」と言ったところでしょうか。

そして、ピニャータが始まったり、花火を打ち上げたりフィエスタが続きます。最後に家族の長が新年の挨拶をして、新年のabrazo(抱擁)をそれぞれが交わし、「今年もよろしくね」と言葉を掛け合います。こうして家族の絆を強めていくのだなぁ、と感じました。

その後、それぞれの家に帰っていくのですが、帰り際に「じゃあ、明日●時ね!」みたいなことを言っていたので、朝からまた集まるのでしょうか。つ、つよい、メキシコ人の家族の繋がり!と感じた次第です。

ホームステイなどをしていると、メキシコ人家庭の文化や伝統に触れることができます。家族以外の人も温かく迎え入れてくれるのもメキシコ人の特徴だと思います。あえて、祝日を挟む日程でホームステイをしてみるのもいいかもしれませんね。メキシコ人の家族に対する価値観や、フィエスタにかける情熱みたいなものを見ることができると思います。

ICOで紹介しているホスフォミリーは経験も豊富で、全くスペイン語を喋らない生徒さんたちも受け入れたこともある家庭ばかりなので、「言葉が喋れないからどうしよう」という心配はいりません。

留学について迷っていることがる、心配事があるという方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

それでは、2017年も皆様に取って素敵な一年になりますよう、オアハカよりお祈りしております。

Instituto Cultural Oaxaca
日本人スタッフ あみ

>>こちらの記事も読まれています!